気になる足のニオイの研究で、日本人がイグノーベル賞をもらっていた

面白い研究を表彰するイグノーベル賞、日本人がはじめて受賞したのは、1992年のことでした。受賞したのは、資生堂の研究員6名。「足の匂いの原因となる化学物質の特定」という研究について評価されました。

目次

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1.足が臭いと思う人の足は臭い?

これだけだと、化粧品やデオドラントのメーカーとしては当然の真面目な研究なのですが、イグノーベル賞のWebサイトの受賞理由に、以下の一文が書かれていました。

especially for their conclusion that people who think they have  foot odor do, and those who don’t, don’t. 

特に、自分の足が臭いと思っているひとの足は臭く、そう思っていない人の足は臭くない、という結論に対して。

なんだそりゃ。哲学なの?

いや、よく考えてみよう。
足が実際に臭いから、自分の足は臭いと思うようになるのか?それなら筋はたしかに通る。いやそれとも、臭いと思うから、何らかの神経物質が脳から出て、実際に臭くなってしまうのか?考え出すと超気になります。

2.アブストラクトには特にコメントなし

というわけで、原典の論文を読んでみることにしました。日本人だから日本語だろう、とたかをくくっていたら、なんとイギリスの皮膚科学会に投稿された英語の論文でした。

Elucidation of chemical compounds responsible for foot malodour – KANDA – 2006 – British Journal of Dermatology – Wiley Online Library

とりあえず、アブストラクト(論文の概要)だけ読んでみます。一部引用。

Short chain fatty acids were found in greater amounts from those subjects with strong foot odour. 

とても臭い足(靴下)から採ったサンプルからは、短鎖脂肪酸がたくさん見つかりました。

うん、短鎖の脂肪酸が臭い原因になりそうですね。でも、アブストラクトには、今回気になった結論である、自分の足が臭いと思った人の話は出てきません。

f:id:galleon_blue:20160926064542p:plain

3.論文本文を読んでみると…

論文の中から、それっぽい箇所を探してみました。
すると、以下の記載が。

Sampling of foot odour

Five healthy male subjects aged 25-30 years with strong foot odour, and five healthy males of the same age who considered that they had little or no foot odour at all, were also chosen.

足の匂いのサンプリング方法

25~30歳の足が臭い健康な男性と、同年齢の「自分は足がほとんど臭くない、または全く臭くない、と思っている」健康な男性が選ばれました。

つまり、足が臭いグループと臭くないグループ、それぞれ5人、計10人の男性を被験者として、実験をしたということですね。

ここで面白いのは、足が臭くないグループのほうだけ自己申告制、つまり、臭くないと「思っている」被験者だということ。ここが、イグノーベル賞受賞理由のコメントにあった、臭くないと思っている人は臭くない、につながっていると思われます。

そして、この10人に化学繊維製の靴下を履かせて、35度環境で30分間運動させてみたところ、5人の足は臭くて、残りの5人は臭くなかったということです。ちなみに、匂いの判定をしたのは、20~35歳の男性10人+女性10人だったということです。

なんか、実験風景を想像するに、ちょっと嫌な実験ですね。

その後の部分も斜め読みしてみたのですが、ガスクロマトグラフィーによる化学分析をしているだけで、自分の足を臭いと思っているから臭くなる、というような話は載っていませんでした。そして、足が臭いグループが、自分の足を臭いと思っていたかどうかもよくわかりませんでした。残念。

4.まとめ

イグノーベル賞の受賞理由にもあったとおり、自分の足を臭くないと思っている人の足は臭くなかった、ということはわかりました。しかし、足が臭かった人が自分の足をどう思っていたのかは、結局よくわかりませんでした。イグノーベル賞の受賞理由は、ちょっと内容を膨らませて書いていたんでしょうか。

また、サンプルもそれぞれ5人ですから、臭いに自覚があるかどうかと、実際に臭いがあるかどうかの相関を取るには、不十分なんだろうなぁ。気になっていたのに残念です。

1992年当時、25~30歳だった10人、約25年経って、50~55歳になっているはずです。足の匂いに変わりはないのでしょうか。

ちなみに、最近の研究では、足の匂いは、汗や皮脂などを細菌が分解した結果臭くなっていると言われています。資生堂の銀イオン入りデオドラントで細菌をやっつけるのが良いみたい。

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